硬くて灰色がかった水垢(みずあか)。
主要な成分は水から沈殿した石灰(炭酸カルシウム)です。
この水垢はミネラルが多い水から多く発生します。
日本はミネラルが少ない軟水ですので海外に比べれば水垢が残りにくいのですが、どうしても水回りには出てきてしまいますよね。
こうした水垢は酸に溶ける性質があるため、取り除くにはクエン酸や酢酸(お酢)が有効です。
また大掃除をする冬よりも、気温が上がってくる春や夏の方が水垢が溶けやすくなりますので、実はこれからの季節の方が掃除には向いています。
早速これから「水垢の石灰化の除去は100均でできる!?、ダイソーの商品で洗面台・シンク・浴槽をそれぞれ掃除した」場合にどうなったかを書いていきます。
ダイソーの商品で水垢取りができるか洗面台で試してみた
洗面台には水垢の他にも様々な汚れがありますので、順を追って掃除していきます。
まずは下準備です。
100均(ダイソー)でクエン酸,スプレーボトル,重曹,スポンジを購入します。
最初に「ほこり」を雑巾で水拭きします。
そして次に重曹で「皮脂」を落とします。
水垢より先に皮脂を落とすのは皮脂を落とすには重曹のようにアルカリが有効なのですが、水垢汚れを落とすクエン酸と一緒に使うと、アルカリとクエン酸がケンカして皮脂も水垢も両方落ちなくなってしまうからです。
これらの準備が終わってから、本命の水垢を落とすことにします。
ダイソーで買ってきたスプレーボトルに水200ml(200g)を入れます。
計量カップがなければ量りの上においてだいたい200gになるように水を入れれば十分です。
そのあと、クエン酸 小さじ1~2(5~10g)を入れて蓋をしめます。
これからの季節は水温も高いので軽く振ればクエン酸は簡単に水に溶けます。
これでクエン酸水の準備はOKです。
汚れた部分にクエン酸スプレーを吹きかけたあとにスポンジでこすると・・・水垢汚れが落ちてきました。
さて、汚れの目立つしつこい水垢に対しては濃いクエン酸を準備して一気に汚れを落としたいところです。
しかし、濃すぎるクエン酸水はふき取りが遅れると洗面台の素材を痛めます。
薬剤がかかった部分が白くなり鏡面やガラス面では目立つ汚れになっていまいますのでクエン酸の濃度は守りましょう。
最初に書いたようにクエン酸水は温まると汚れを落としやすくなります。
冬場など水垢が落ちにくいと思った時にはクエン酸水の濃度を濃くする代わりにぬるま湯を準備するのがお勧めです。
ダイソーの商品で水垢取りができるかシンクで試してみた
水垢とりの前に下準備です。
水で湿らせたスポンジに台所用洗剤をつけて洗います。
続いて、汚れや洗剤分を水で洗い流していきます。
最後に、乾いたふきんで水気を拭き取ります。
続いて石鹸汚れです。
石鹸は脂と同じくアルカリで落ちます。
このためここでも重曹を使います。
重曹100gと水50mlを混ぜ合わせて重曹ペーストを作ります。
汚れが気になる場所に重曹ペーストを塗り、10〜15分ほど放置します。
あとは汚れをスポンジでこすり落として、ぬるま湯で洗い流したら下準備は完了です。
さて、重曹で落ちなかった汚れはほとんどアルカリ性ですので、ここで残っている汚れはほぼ水垢汚れです。
洗面台の時と同じようにクエン酸水を準備します。
同じように汚れた部分にクエン酸スプレーを吹きかけたあと、スポンジでこすると・・・水垢汚れが落ちてきます。
キッチンのシンクは様々な素材が使われます。
中でも大理石はクエン酸水をスプレーすると溶けてしまうので要注意です。
このほかにもアルミは変色するおそれがあります。
これらの素材はクエン酸や酢酸が触れることで化学反応を起こしますので酸は使えません。
このような場合はメラミンスポンジを使ってこすり取るしかないのですが、シンクの表面を削り取っているのと同じことになりますのでなるべくなら避けたいものです。
水滴がシンクに残っていると水アカの原因になってしまいます。
普段からシンクに水滴が残らないよう乾拭きをして水垢汚れが付かないようにしましょう。
ダイソーの商品で水垢取りができるか浴槽で試してみた
浴槽の汚れの原因は洗面台に似ていますので、同じような手順で進めます。
まずは浴室の主な汚れである皮脂や湯垢など、そしてピンク色の赤カビのようなものを落とします。
これらの汚れは酸性なので重曹が効果を発揮します。
また、重曹にはこれまで挙げてきたアルカリとしての効果以外にも研磨作用がありますので、こびりつきを剥がすことができます。
ここで上げたピンク色の赤カビのようなもの。
元々は空気中を漂う常在菌ですので、カビのような人体への悪影響はありません。
ですが、皮脂や石鹸カスを栄養源に水さえあればどんどん繁殖していきます。
カビの発生条件と同じなのでこのピンク色を見つけたら黒カビ等も生えるサインです。
早めに掃除することがお勧めです。
ひととおり重曹で汚れを落としたら残りの汚れは主に水垢ですので、クエン酸水の登場です。
シャワーヘッドや蛇口などの汚れた部分にクエン酸スプレーを吹きかけたあと、スポンジでこすり落とします。
ここで、浴槽にのみ使える水垢落としの裏ワザを紹介します。
お風呂のあとの残り湯にクエン酸を入れておくのがおすすめです。
残り湯に対してクエン酸の量は1カップぐらいです。
残り湯は温度が高めですのでクエン酸も水垢もよく溶けます。
ついでに、手桶や洗面器、椅子などの小物も一緒に入れておきましょう。
翌日、浴槽内の水を捨ててからスポンジでこすって汚れを落とします。
浴槽の内部、小物も細かいところまでこすったらシャワーで流して仕上げです。
つけおき効果でピカピカになりますし、とても簡単です。
但し、多くの浴槽は樹脂製ですのでこの方法で問題がありませんが、大理石等酸に弱い素材の場合は使用しないように気を付けてください。
まとめ
今回は水垢とりにダイソーで買ってきたクエン酸の粉末を水に溶かしてを使いました。
もちろん市販のクエン酸水やお酢で代替しても同じ酸ですので水垢は落ちます。
ですが、クエン酸粉末の方が保管も楽ですし、何より税抜100円でスプレーボトルが約100本も作ることができるのでお得です。
これから夏にかけて気温が上がってきますので、汚れも落ちやすいですし水仕事もはかどります。
良い機会ですので家じゅうの水垢を掃除してみてはいかかでしょうか?
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